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地震と原子力発電
| 東海地震が間近に迫っている、という噂があります。
ここ3年くらいプレートの沈降が止まっているからだそうです。 これについては、なんとも言えないけれど、東海沖で神戸の震災を上回る地震がおきたとき、浜岡の原子力施設が暴走する可能性はおおいにあります。 阪神大震災の揺れは、地表面で最大818ガルでしたが、浜岡原発の3・4号炉は450〜600ガル、1・2号炉にいたっては300〜450ガルの耐震設計しか兼ね備えていないという事実があるのです。 1998年の4月24日に参議院議員会館でおこなわれた「地震と原発に関する会」(主催:山口哲夫参議院議員)において、原子力安全委員会の専門家が、最近の地震学の知見による原発の安全性が絶対的に保証さえているわけではないと明言されました。 このように原発の耐震性に重大な疑問がある現在、すぐにでも原発を止める以外根本的な解決方法はありません。 |
原子力災害の実際
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1986年4月、ウクライナ(旧ソ連)でおきたチェルノブイリ原発事故はヨーロッパ全土に高濃度の汚染をもたらし、その放射能ははるか8000km離れた日本にまで達しました。
また現地ウクライナでは1万人以上の人が、この事故が原因で亡くなったと最近の報道では伝えられています。 チェルノブイリの原発事故のとき、外で遊んでいた子供たちが今、急速に甲状腺障害に侵されています。 正確な情報と適切な処置(屋外へ出ず、ヨウ素剤を服用する、など) をすれば、影響はこれほど深刻にならずにすんだかもしれません。 神戸の震災では、壊れるはずの無い高速道路やビルが倒壊しました。 巨大技術に完璧な安全性を求めることはできません。 原子炉をすべて停止する以外に、完全な防災はありえないと思いますが、国や自治体の防災対策があてにならない以上、私たちは自分で自分の身を守る必要があるのでしょう。 万一に備えて、自分たちの防災マニュアルを持つことが必要 放射能に対する正しい知識を身につけることが、災害のときのみならず、普段の生活において放射能を防ぐためにも大切なことです。 放射能災害では、大量の放射能が細かなちり状になって空気に混じり降ってきます。 目に見えず、においも無い放射能の災害は実感が伴わないので過剰かと思うくらいの対策を持つべきです。 5年後10年後にガンになったりする前に、できるだけの努力はしてみましょう。 放射能による被害は6〜10シーベルトで死亡、1シーベルト以上で放射線傷害、0.1シーベルト以上だと高いガンの可能性があり、0.01シーベルト以上なら将来的にガンが発生しやすくなるというのが大まかな目安です。 原発から環境に放出された放射能は人々の肺に吸い込まれたり、地面に沈着して作物に取り込まれ、食物とともに体内に取り込まれたりします。 地面の放射能からは直接ガンマ線を被爆し、体内の放射能からはα線、β線、γ線すべてを被爆することになります。 短期的には半減期の短い放射能、特に甲状腺に集まって集中的にβ線とγ線を浴びせるヨウ素131、長期的には筋肉に取り込まれるセシウム134と137、灰の粘膜に付着して猛烈なα線を浴びせるプルトニウム、骨に沈着してなかなか排出されないストロンチウム90などが、深刻な影響を与える放射能です。 最初の数日間は揮発性のヨウ素の影響を少なくすることを、最重要に考えていく必要があります。それには、ヨウ素剤の服用が有効です。
まずは揮発性のヨウ素を取り込まない努力をする。 チェルノブイリ、スリーマイル島の事故の共通点として、迅速かつ正確な情報が行政側から得られずに、地元の住民たちが多量の放射能を浴びたことがあげられます。 チェルノブイリ周辺では、最近になって白血病やガンで死ぬ人や、子供たちの甲状腺異常が急速に増えているそうです。 チェルノブイリやスリーマイル島の事故もそうですし、1991年の美浜2号機や、もんじゅの事故でも、公の機関は事故を秘密にし、過小評価することが傾向として現れています。、 一般に、政府や行政機関は、私たち個人の、健康や“いのち”を守ることより、秩序や統制を守ることに目が向くようです。 政府発表の「安全宣言」も,あてにはなりません。 私たちが自らの“いのち”を守るためには、公式発表をうのみにせずに、自分で正しく判断する必要があると思います。 また、みずから情報を集めることも事故の際にはとても大切なことです。そのためにも私たちは放射能検知機の所有を進めています。 原発事故が起きると、真っ先に放射性ヨウ素が飛んできます。子供たちが甲状腺に多量の放射性ヨウ素を取り込む前に、ヨウ素剤を、と私たちは言ってきました。ところがなかなか薬局でもヨウ素剤が手に入りにくくなってきています。8月号の「食品と暮らしの安全」に、ヨウ素を昆布で摂る場合の目安が載っていました。 事故の際に政府の発表する公式見解は、あてにできない。 事故が起きたら、私たちはまず何をしなければならないのでしょうか? ここでは、いろいろなシチュエーションの中から、まず「風速2メートル、大気安定度D型」(※付表参考)のなかで、東海地震によって、浜岡3号炉が核暴走事故を起こした場合を想定して、検討してみたいと思います。 沸騰水型(BWR型)110万キロワットの浜岡原発3号炉は、東海地震の予想震源域の、ほぼ中央、浜松市の東方40kmの地にあります。 飯田からは約100km、伊那市からは、約140kmの直線距離です。 地震による核暴走事故で、「WASH−1400」草案の、比較的被害の大きい事故BWR2(※付表参考・・原子炉内の放射能のうち、約10%が環境に放出された場合。最大事故ではない)がおこり2時間にわたり放射能が放出され、伊那谷に向かって風速2メートル、15度の幅を持って、放射能雲が流れてきたと想定します。この場合の被爆線量は、次の表のようになります。
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市民の防災マニュアル
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原子力委員会の決めた指標による、避難の検討対象は外部線量0.1シーベルト(Sv)、甲状腺線量1Svですので、飯田市で6日目箕輪町においても10日ほどで、この外部被爆線量を超えてしまいます。 つまり、この想定事故では、避難も考慮に入れて考えていかなければなりません。 放射能雲はガス状のものと1000分の1mm程度の超微粒子で成り立っています。 したがって、自分の住居が放射能雲の通路に当たった場合、次のような措置が必要になってきます。
放射能雲の動きは気象条件によって変わってきます。 上の緊急措置は、地震による影響が少ない場合を想定していますが、東海地震がおきたとき、飯田も震度6弱の揺れがあると想定されています。 道路の寸断や渋滞で自動車も動かなくなるかもしれません。 事故の規模が大きく、放射能がまっすぐに伊那谷をめがけてきた場合、緊急避難の決心もする必要があります。
[服装] 濡れタオルを何枚も重ねたマスク、水中眼鏡、帽子、手袋その他できるだけ肌を覆うような服装、それも気密性の高いものを用意します。
避難せずにとどまる決心をしたあとも、汚染がひどければ数日以内の避難が必要になってきます。(目安としては総被爆線量0.1Sv、通常放射能の4000倍で10日後、6000倍で1週間後) この場合は、まず腰を落ち着けて必要な対策、準備に集中しましょう。 総被爆線量0.1Svというのは、被爆による将来のガン死の確率が4%という数字です。 これは、大変な災難ですが、今を生き延び将来少しでもガン治療が進歩して助かる確率の増えることを期待して算定した数字です。食料の関係や家族構成、他地域の汚染状況によりもっと早めに安全に避難できればそれにこしたことはありません。 避難が必要なエリア
もし、あなたが避難するとしたら、より事故現場に近い人たちのために、家の戸口を開放しておきましょう。 しかし、大勢の避難民が押し寄せてきたら…十分な水と食料を分け与えることは不可能ですが、せめて暖かい気持ちと安らぎに言葉くらいは用意できたら少しでも役に立つのではないでしょうか? 高濃度に汚染された避難民とどう付き合うかもあなた自身のテーマです。 乳幼児や子ども、胎児のいるお母さんの部屋は別にしておきましょう。避難民に対し、ヒバクシャ差別をすることが、もっとも悲しいことだと思います。
事故後2ヶ月くらいは保存食料でがんばりましょう。 このころには、各食品の放射能値が印刷物になって出回ると思います。 チェルノブイリ原発の事故後、西ドイツのキール大学病院の測定では、親が食べ物を選んで食べさせていた子どもと、そうでない子どもとでは、放射能の蓄積量に歴然とした差が出ていることがわかりました。 事故からの経過日数が短かければ短いほど食べるものに注意しなければならないのですが、被爆量は被爆の総量ですので、事故後の日数が経ったあとでも忍耐強く、毎日の食品に気をつけることが必要です。 大人に比べると子どもは放射能に10倍弱く、乳児胎児は100倍弱いと言われます。 母乳も濃縮されやすいため、粉ミルクを与えましょう。粉ミルクを溶く水にも注意しなければなりません。 |
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R-DAN(Radiation-Disaster Alert Network)は原発を市民の側から見つめている全国的なある市民団体の名称だが、同時にこの団体が普及を図ってきた簡易放射能測定器の愛称でもある。 1996年夏の時点で、石川県内の111台、福井県内の約60台を含め、計約750台が全国各地に設置されている。 ◆R-DAN事務局:〒550-91 大阪西郵便局私書箱182号 TEL:045-935-1474(呼び出し) FAX:045-935-0731 また、伊那のグループ「伊那谷いのちが大事!連絡会」でも、ウクライナ製放射能検知器の購入申し込みを受けています。 一家に一台、ウクライナ産「放射能検知器」チェルノブイリ救援・中部と伊那谷いのちがだいじ!連絡会では、 ウクライナ産放射能検知器の領布を行っています。 1万円+送料です。 ご注文・ご連絡は下記へお願いします。 電話0265-73-9355 ファックス0265-73-9352 ◆伊那谷いのちが大事!連絡会:上伊那郡南箕輪村9955−2 現在、私たちは放射能検知機の購入運動を進めています
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参考文献
いないいないばあ!!(伊那谷いのちが大事連絡会誌)
「原発事故サバイバルハンドブック」合原亮一著(絶版)
「原発事故・・…その時、あなたは!」瀬尾健著 風媒社 本体2485円
ヨウ素剤が無くても昆布があれば大丈夫。
「食品と暮らしの安全」(日本子孫基金)が、原子力災害時に必要なヨウ素の量を昆布で定量化。とろろ昆布を備蓄しよう!(1999年8月号)
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